キハダとは|黄色い内皮と、緑みを帯びる木肌
木材辞典
キハダは、黄褐色に灰緑色を帯びることのある、個性のある木材です。名前の「黄」は木の表面を塗った色ではなく、樹皮の内側の鮮やかな黄色に由来します。木目と色の両方を楽しみたいときに知っておきたい素材です。

掲載写真は、その樹種・杢の色味や木目を知るための一例です。天然木は一枚ごとに表情が異なり、写真と同じ色味・木目のものが届くわけではありません。
名前の基本情報
- 日本名・別名
- キハダ、キワダ、シコロ北海道立総合研究機構 林産試験場「キハダ」
- 学名・分類
- Phellodendron amurense/ミカン科キハダ属北海道立総合研究機構 林産試験場「キハダ」
- 英語名
- Amur cork-tree北海道立総合研究機構 林産試験場「キハダ」
- 自然分布
- 日本、朝鮮半島、中国、ロシア極東など北海道立総合研究機構 林産試験場「キハダ」
- 販売上の木取り
- 板目森工芸 キハダ A4ツキ板シート
シコロもキハダの名前
キハダは北海道や東北でシコロとも呼ばれます。外側の樹皮は灰色から褐色ですが、内側は鮮やかな黄色です。そこから黄肌、キハダの名が生まれました。学名のamurenseはアムール地方に由来し、英名にもAmurの文字が残っています。北海道立総合研究機構 林産試験場「キハダ」
ミカン科の木ですが、材を選ぶときの魅力は、黄色一色では語れない色の幅にあります。樹皮の内側の色と、幹から切り出す木材の色は、同じ部位の話ではありません。名称の由来を、そのままシートの色見本と考えないことがポイントです。北海道立総合研究機構 林産試験場「キハダ」
太い道管と、黄褐色の木肌
キハダは環孔材で、大きな道管の並びが年輪の輪郭を際立たせます。一般に心材は灰緑色を帯びた黄褐色、辺材は黄白色で、その境界は明瞭です。木肌は粗めで、淡色の緻密なカバやカエデとは異なる線の表情を楽しめます。北海道立総合研究機構 林産試験場「キハダ」 / 北海道立総合研究機構 林産試験場「シラカンバ・ダケカンバ・ウダイカンバ」 / 北海道立総合研究機構 林産試験場「イタヤカエデ」
森工芸のA4商品は黄色系の板目として案内しています。茶色系の材と並べたときの色の違いや、年輪が面にどのように広がるかを見ると、キハダを取り入れる場所を考えやすくなります。天然木なので色の濃さや緑みの出方は一定ではありません。森工芸 キハダ A4ツキ板シート
材と樹皮、それぞれの使い道
材は家具や工芸品、建築内装、扉などに使われてきました。黄色い内皮は黄檗という生薬名でも知られ、染料にも利用されます。ただし、木材シートは内皮の製品ではありません。こうした利用の歴史は、木の部位によって用途が変わることを伝える話です。北海道立総合研究機構 林産試験場「キハダ」
木材としては比較的軽く柔らかい一方、衝撃に対して大きな強さを求める用途には向かないとされます。色や木目が好ましいことと、強度を負担する部材に適することを分けて選ぶと、材の持ち味を生かせます。北海道立総合研究機構 林産試験場「キハダ」
色を一片ずつ組み合わせる
森工芸のA4キハダは210×297mm、厚さ約0.25mmの和紙裏打ち天然木ツキ板です。家具の木口面、木質平面の貼り替えや補修、木象嵌などに使います。厚い板の代わりではなく、下地の上に木の見える面をつくる素材です。森工芸 キハダ A4ツキ板シート
木象嵌で他の樹種と組み合わせる場合は、欲しい色の差が出るか、仕上げも含めて小さな面で確認してください。広く貼るなら、色だけでなく板目の向きや切り出す位置も先に決めると、無駄を抑えながら模様を生かせます。森工芸 キハダ A4ツキ板シート
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