クスコブとは|クスノキの瘤杢を、一枚の見せ場に
木材辞典
クスコブは、クスノキの瘤杢を生かした販売名です。まっすぐな線だけではない天然木の模様を、箱のふたや家具の一部に取り入れたいときに候補になります。「クス」という木の名前と、「コブ」という材の表情を分けて見てみましょう。


掲載写真は、その樹種・杢の色味や木目を知るための一例です。天然木は一枚ごとに表情が異なり、写真と同じ色味・木目のものが届くわけではありません。
名前の基本情報
- 販売名の意味
- クスの瘤杢を扱う「クスコブ」。独立した植物種の名称ではありません。森工芸 クスコブ A4ツキ板シート / 日本木材学会「材質用語集」p.10
- 元となる木の一般名
- クスノキ(クス)/クスノキ科森林総合研究所 九州支所「クスノキ」
- 一般名に対応する学名
- Camphora officinarum。Cinnamomum camphoraは異名。Kew POWO「Camphora officinarum」
- 英語での杢の呼称
- こぶ杢はburl figure。商品は杢目の区分。日本木材学会「材質用語集」p.10 / 森工芸 クスコブ A4ツキ板シート
コブは、樹種名に加わった表情の情報
森工芸では、クスの瘤杢をクスコブの名で案内しています。日本木材学会の用語集では、幹に生じたこぶの周辺に現れる杢をこぶ杢、英語でburl figureと呼びます。木の名前だけでは分からない「どんな表情を楽しむ材か」が、販売名に含まれています。森工芸 クスコブ A4ツキ板シート / 日本木材学会「材質用語集」p.10
同じ用語集では、玉杢は成長輪が円や楕円のように見える模様として整理されています。こぶ、玉、鳥の眼など、杢の名には姿のたとえが多くありますが、見た目の印象だけで別の杢名に置き換えず、商品の販売区分と合わせて見ることが大切です。日本木材学会「材質用語集」p.10
クスノキの、もう一つの姿
元となるクスノキは、丸く広がる樹冠を持つ常緑高木です。木材としては建築、家具、器具などに使われ、樟脳の原料にもなってきました。街で見上げる大木と、手元の薄い化粧材がつながっていると思うと、杢を見る楽しみも広がります。森林総合研究所 九州支所「クスノキ」
クスの香りや樟脳の歴史は、樹木と人の関わりを示す話です。このシートの防虫効果や香りの持続を保証するものではありません。クスコブでは、まず模様を見せる面の素材として選んでください。森工芸 クスコブ A4ツキ板シート
模様をどの大きさで見せるか
クスコブは、同じ木目を機械的に繰り返すプリントではなく、天然木のツキ板です。小さな部品に切り分けるなら一片の模様を、箱のふたなどに広く使うなら面全体の流れを考えます。型紙を重ねて切り出す範囲を決める方法も、杢の見せ場を探す助けになります。森工芸 クスコブ A4ツキ板シート
普通のクスA4は柾目の取扱いです。線を整えて見せるか、杢の動きを主役にするかで、同じクスでも選ぶ商品が変わります。複数のシートを並べる場合には、写真の模様が連続することを前提にせず、割付の希望をご相談ください。森工芸 クスコブ A4ツキ板シート / 森工芸 クス A4ツキ板シート
薄い杢を、下地に貼って使う
A4シートは210×297mm、厚さ約0.25mm。天然木に工業用和紙を裏打ちし、家具の木口面、木質平面の貼り替え・補修、木象嵌などに使う素材です。瘤のかたまりや厚い無垢板を削り出す材料ではありません。森工芸 クスコブ A4ツキ板シート
杢を生かしたい面の寸法を先に測り、下地、接着剤、仕上げを決めてから加工を進めてください。色味や模様は一枚ずつ異なるため、完成品のイメージと用途を添えて相談すると、選び方を整理しやすくなります。森工芸 クスコブ A4ツキ板シート
関連する木を知る
国内外の公開資料を参照し、調査・構成にAIを活用しています
