アメリカンブラックチェリーとは 赤褐色と時の変化を楽しむ木
木材辞典
温かみのある赤褐色と、穏やかな木目で知られるアメリカンブラックチェリー。使い始めの色だけでなく、光を受けて深まる色も楽しみの一つです。木材のチェリーは、果物売場の名前とは分けて知ると、その素顔がよく分かります。AHEC American Hardwoods Guide 2024:American Cherry(22–25頁)


掲載写真は、その樹種・杢の色味や木目を知るための一例です。天然木は一枚ごとに表情が異なり、写真と同じ色味・木目のものが届くわけではありません。
名前の基本情報
- 販売名・英語名
- アメリカンブラックチェリー/American cherry、Black cherry森工芸 アメリカンブラックチェリー A4ツキ板シート / USDA Silvics:Black Cherry
- 一般的な学名と科
- Prunus serotina Ehrh./バラ科USDA Silvics:Black Cherry
- 主な自生域
- 北米東部。木材の主要産地にはアレゲニー高原があるUSDA Silvics:Black Cherry
- 商品で案内する木目
- 柾目・板目森工芸 アメリカンブラックチェリー A4ツキ板シート
果物のチェリーと同じ木?
木材でいうブラックチェリーはPrunus serotinaです。甘いサクランボの仲間として知られるスイートチェリー、Prunus aviumとは別の木。ブラックチェリーにも実はなりますが、USDAの解説では直径約一センチで、熟すと黒くなる実とされています。大粒の食用チェリーの姿をそのまま当てはめるのは適切ではありません。USDA Silvics:Black Cherry / North Carolina State University Herbarium:Prunus
赤褐色の木肌に、小さな印
心材は赤色から赤褐色、辺材はクリーム色に近い白色です。肌目は細かく、木目の主張も比較的穏やかです。小さな褐色の斑点や、ガムポケットと呼ばれる部分、筋が入ることもあります。こうした印はチェリー材に見られる自然な特徴で、すべてが同じ数や形で現れるものではありません。AHEC American Hardwoods Guide 2024:American Cherry(22–25頁)
一般にチェリー材の色は、時間とともに光の影響を受けて濃くなります。ただし変化の速さや最終的な色を一律には決められません。完成直後の色合わせだけを目標にするより、暮らしの中で少しずつ変わる素材として付き合うと、チェリーらしい楽しみ方ができます。AHEC American Hardwoods Guide 2024:American Cherry(22–25頁)
森の立地と、家具材としての姿
北米東部に広く見られる木ですが、大きく質のよい家具材や単板用の木が多い地域として、ペンシルベニア州などにまたがるアレゲニー高原が挙げられます。同じ樹種でも、育つ場所によって木の大きさや姿が異なることが、木材の産地を知る面白さです。これは販売中の一枚の生育地を示す説明ではありません。USDA Silvics:Black Cherry
ブラックチェリー材は家具、化粧単板パネル、建築内装などに使われます。細かな肌目と光沢を生かせるため、小箱や額のような身近なものでも、木の色を素直に見せる候補になります。派手な杢より、面全体の落ち着きを大切にしたい場合にも検討しやすい材です。USDA Wood Handbook:Black Cherry(1–5頁)
色の変化も考えて、A4を使う
森工芸のA4シートは柾目・板目があり、210×297mm、厚み約0.25mm。天然木ツキ板と工業用和紙を貼り合わせた表面材です。家具の木口面、木質平面の補修、木象嵌などに利用するもので、厚い無垢板とは用途が異なります。森工芸 アメリカンブラックチェリー A4ツキ板シート
すでに使われているチェリー家具の補修では、新しい材と現在の色がそろうとは限りません。小片で予定する仕上げを試し、全体の中でどう見せたいかを確かめてください。商品写真は色と木目の参考例であり、同じ表情を保証するものではありません。森工芸 アメリカンブラックチェリー A4ツキ板シート / AHEC American Hardwoods Guide 2024:American Cherry(22–25頁)
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